制作にあたって

1.総合監修・執筆

総合監修
京都大学霊長類研究所教授遠藤 秀紀氏
執筆・監修
植物
独立行政法人森林総合研究所勝木 俊雄氏
無脊椎動物の一部
国立科学博物館 動物研究部 筑波研究資料センター並河 洋氏
昆虫
独立行政法人農業生物資源研究所神村 学氏
鳥類
国立科学博物館 動物研究部西海 功氏
無脊椎動物の一部、魚類、両生類、爬虫類、哺乳類
京都大学霊長類研究所教授遠藤 秀紀氏
各監修のプロフィール
総合監修・執筆(無脊椎動物の一部、魚類、両生類、爬虫類、哺乳類)
遠藤 秀紀(エンドウ ヒデキ)
1965(昭和40)年 東京に生まれ。 略歴:東京大学農学部卒業。獣医学博士、獣医師。国立科学博物館動物研究部研究官を経て、2005年2月より京都大学霊長類研究所教授。専門は動物解剖学。 動物の形の研究に力を入れ、動物たちが、なぜいまの姿形をとって生活しているのかを考えてきた。著書に「パンダの死体はよみがえる」(筑摩新書)、「カラスとネズミ」(岩波書店)、「ウシの動物学」(東京大学出版会)、など。
植物の監修・執筆
勝木 俊雄(カツキ トシオ)
1967(昭和42)年 福岡県生まれ。 略歴:1992年東京大学農学系研究科修士課程修了。現在、独立行政法人森林総合研究所勤務。研究テーマと抱負:専門は樹木の分類。特にマツ科のトウヒ属とバラ科のサクラ属を研究対象としており、八ヶ岳と南アルプスが主な研究フィールド。最近では八王子市を中心に里山二次林の保全についても研究を進めている。 著書に「フィールドベスト図鑑 日本の桜」(2001年 学研)など。
無脊椎動物の監修・執筆
並河 洋(ナミカワ ヒロシ)
1962(昭和37)年 福井県生まれ。 略歴:1992年北海道大学大学院理学研究科博士後期課程単位取得退学。国立科学博物館動物研究部研究官として勤務。同筑波研究資料センター主任研究官。理学博士。 著書に「クラゲガイドブック」(TBSブリタニカ)など。
昆虫の監修・執筆
神村 学(カミムラ マナブ)
1967(昭和42)年東京に生まれる。 略歴:東京大学農学系研究科修士課程終了(農学博士)。現在、独立行政法人農業生物資源研究所に勤務。 研究テーマと抱負:昆虫の大きさや寿命を決めるメカニズム。大昔の巨大昆虫の成長を可能にした発生学的、生理学的機構を現在の昆虫を使った分子遺伝学的研究から明らかにすることが夢。趣味:昆虫採集&撮影、山歩き、磯遊び
鳥類の監修・執筆
西海 功(ニシウミ イサオ)
1967(昭和42)年生まれ。 略歴:1991年大阪市立大学理学部卒。1996年大阪市立大学大学院後期博士課程退学。 1999年博士(理学)を京都大学より取得。1996年より国立科学博物館動物研究部研究官。 研究テーマと抱負:研究分野は鳥類の繁殖生態学、生物地理学。現在の研究テーマは、遺伝子から探る日本の鳥類相の起源。 著書は分担執筆で「鳥類学辞典」昭和堂、「標本学 自然史標本の収集と管理」東海大学出版会、「これからの鳥類学」裳華房、「極地の哺乳類・鳥類」人類文化社など。

2.写真撮影・提供

株式会社オアシス、 真木広造氏、勝木俊雄氏、別所康司氏、大中みちる氏、神村学氏、中村匡利氏、 木内信氏、平井剛夫氏、松崎雄一氏、並河洋氏(順不動)

3.監修にあたって

戦後日本の家庭の小景には、図鑑と百科事典があった。国が少しずつ豊かになるなか で、平和な家の幸福の時を、家族揃って眺める図鑑と事典が演出した。ときに、頁に は美しい昆虫が飛び交い、極彩色の花が咲き乱れ、珍しい動物たちが闊歩していた。 名も知れない数多の生き物が著者や画家の手で生き生きと蘇り、小さいながらも自然 界が家庭に窓を開いていたのである。いま、私たちは、こうしたかつてのみずみずし い自然界の窓を、デジタル媒体によって新しく形作ろうと思う。かつての重厚な図鑑 創りも事典編纂も、デフレーションを来たしたこの時代には難しくなっている。しか し、動植物たちの生きる姿と彼らについての最新の情報を、できるだけ多くの皆さん と分かち合ってみたい。そんな思いで、監修を進めてみた。この“デジタルの窓”が、 21世紀の新しい自然観として育まれることを期待している。

2005年3月
遠藤 秀紀

4.謝辞

このインターネット図鑑「ZUKAN.NET」は、弊社を設立した1996年にその設立の 目的として掲げたものです。以来、様々なインターネットを媒介とした図鑑の制作を 行ってきましたが、1999年に当時国立科学博物館の研究官、遠藤秀紀先生に構想を 申し述べ、総合監修業務と執筆をお願いしたところ、ご快諾をいただきました。 併せて多岐にわたる生物分野を包括して図鑑を完成させるために必要な監修業務と 執筆業務を依頼する学会の専門家を遠藤先生よりご推薦いただき、総数で5名の監修、 執筆の体制を整えました。遠藤先生のご指導をいただきながら、この図鑑で取扱う 生物の生息範囲を日本とし、また選択する種数は2000種を目途とし、グループ毎の 種数を想定して制作に取り掛かりました。図鑑編集という作業経験においては、 会社設立後が最初であり、しかも本格的で体系的な図鑑編集への取組は初めてであった スタッフを忍耐強く親切にご指導いただいた遠藤先生にはあらためて感謝いたします。 また、遠藤先生からのご推薦があってはじめて集結が実現した強力な監修、執筆陣の 皆様に、心より感謝いたします。50音順に 勝木俊雄さん、神村学さん、西海功さん、 並河洋さんの4名です。 また、この図鑑の体裁を一流なものとするために高品質な 写真を数多く準備する必要があり、そのために多くの方々に多大なご協力を いただきました。特にこの図鑑がインターネットへの公開という利便性を持って いることと同時に複製の容易性という問題を抱えている点をご理解いただいた上で 写真のご提供いただいた、株式会社オアシス高田光夫氏、真木広造氏、松崎雄一氏、 神村学氏、中村匡利氏、木内信氏、平井剛夫氏、並河洋氏に感謝いたします。 そして、この図鑑のために多大な時間を写真撮影という作業に費やしてくださった 勝木俊雄氏、別所康司氏、大中みちる氏、神村学氏に感謝いたします。 最後にこの図鑑コンテンツを安定した状態で多くのユーザーに利用していただくため、 高性能なサーバーをご提供いただいた、株式会社日本エンタープライズ様の協力に 心から感謝いたします。

2005年3月
株式会社ナレッジリンク
代表取締役 清水良一

5.補足

2005年4月1日より配信が開始されたこの図鑑は、インターネット接続された全世界の パソコンから何時でも何度でも無料で利用できるように整備されています。
この図鑑は今後取扱い種の生息地域を全世界へと拡大し、種数を増加させ、最終的には 日本語のほかに英語、中国語(北京語)、スペイン語、フランス語、ロシア語を加え 6カ国語対応といたします。
そのために、この図鑑事業を継続的に支援してくださる スポンサーが必要です。2005年4月1日の配信開始は当社の株主である 富士観光開発株式会社(代表取締役志村和也)にスポンサーを引受けていただき、 実現したものですが、今後さらに多くのスポンサーを確保して、この事業を積極的に 推進してまいります。